顔や首にあったほくろが、いつの間にか盛り上がって色が薄くなっていたという経験はありませんか?
実は頭頚部(頭、顔、首)の一部のほくろは成長するんです!
ほくろが成長するってどーゆーことでしょうか???
まず、ほくろ細胞の発生を説明しましょう。
ほくろ細胞は外胚葉から皮膚と神経が分化するときに、どちらにもなれなかったあいのこの細胞。それがほくろ細胞なのです。(分化については中学の生物で習いますね。)
なので、お母さんのお腹の中にいるとき(胎児のとき)にすでにほくろは存在しているのです。
それが紫外線など様々な刺激を受け働き始めると、メラニンを作り始めてほくろが姿を現します。
よく『こんなところにほくろなんてなかったのになぁ。』と言ったりしますが、見えていなかっただけで実はすでにほくろはそこにいたのです!
さて、ほくろ細胞には、a型~c型までタイプがあります。
a型はメラニンをたくさん産生するタイプ。
c型はメラニンを産生せず、細長い神経細胞に似たタイプ。
b型はその中間です。
頭頚部の一部のほくろ細胞は、a型 ⇒ b型 ⇒ c型 へと姿を変えていきます。
そのため徐々に色が抜けていき、細胞が増殖するため盛り上がってくるんですね。
完全に色が抜けた盛り上がったほくろを『c型母斑(ほくろ)』なんて呼んだりもします。