関節痛や筋肉痛、打撲痛などにとても有効なシップ。
貼るだけでも安心感がありますし、有効成分が痛みを緩和してくれます。
そんなシップの有効成分の中にちょっと気を付けないといけない成分があります。
それは、『ケトプロフェン』という成分。
ケトプロフェンはとても有効な成分なのですが、紫外線があたると光アレルギー物質へと変化します。
そのためケトプロフェン含有シップを貼付したところに紫外線を浴びてしまうと、光アレルギー性接触皮膚炎を起こしてしまう可能性があります。
症状は、かゆい赤み・ブツブツ・水ぶくれ・ただれです。
薬剤による光アレルギー性接触皮膚炎は普通の接触皮膚炎(かぶれ)とちょっとちがうところがあります。
①普通のかぶれより症状が強い
②ステロイド外用だけでは治らず、ステロイド内服が必要になることがある
③症状が貼付部位を超えて広がることがある
④治った後も患部に再び紫外線を浴びると症状をぶり返すことがある
などの特徴があります。
貼付を中止しても患部に有効成分が残存していることがあるので、時間が経過しても紫外線を浴びるとかぶれが生じることがあります。
つい先日もばっちりシップの形にかぶれていましたが、貼付したのが1週間も前だったのでご本人はすっかり忘れていました。
ケトプロフェン含有のシップを貼付したら、数か月は患部を紫外線にあてないようにしましょう。またかぶれてしまうことがありますからね。
衣類やサポーター、そしてサンスクリーン剤(日焼け止め)を上手に活用して、再燃するのを予防しましょう。
薬剤による光アレルギーはUVAにより惹起されることが多いため、サンスクリーン剤(日焼け止め)を選ぶ際は、PAの高いものを選ぶといいでしょう。
またケトプロフェンによる光アレルギー性接触皮膚炎の予防には、紫外線吸収剤が入っていないノンケミカルのサンスクリーン剤(日焼け止め)を選ぶようにしてください。